皆さんこんにちは。
元店長です。
今回はパチンコ店の中では当たり前のことだけど、お客さんから見たら不思議なパチンコ店での出来事に関してお話したいと思います。
例えば皆さんがA店で遊んでいるときその競合店のB店・C店のスタッフが制服のまま店内にいることってありますよね?
当然ながら制服のままパチンコを打ってたりはしないですけど。
(私がホール周りしてたころは制服のまま私服の上着羽織って打ってましたけど(笑))
何かボードのようなもの(最近はタブレット何かも出てきましたが)を持って数を数えいる風。
これは『稼動調査』『他店調査』等と呼ばれている作業になります。
『他店調査』とは?
他店調査とはいったい何を調査しているのかというと、これはお店毎に若干異なるものの基本的にはライバル店に何人お客さんがいるかを調査しています。
その他には
①どんな新台が何台ずつ入ったか。(P-WORLDで確認すれば良いんですけど、お店によっては更新が遅かったり台数が記載されていなかったり間違えていたり(笑)するんで)
②自分の店舗が力を入れている機種(海物語やジャグラー等)に競合店ではどのくらいいるのか。
③全体のお客さんに対する女性の割合はどのくらいか。
大体こんなことを確認しに行っています。
※店長なんかが行くときには主要機種のスタートはどのくらい回しているかなんかも見たりします。
(そんな言い訳をしてただ単にパチンコ打ってたりすることもありますが(笑))
他店稼動はどんな感じで行くの?
他店稼動の行き方もお店毎に異なりますが、まず決めなきゃいけないのが『行くお店』と『行く時間』です。
これが決まっていないと持ってきたデータは何の役にも立たない、無駄足になってしまいますから
『行くお店』を決める
まず決めるのは『行くお店』です。
これが決まらないと話にならないですね。
では、どのように決めるかというと『自分の商圏内』に存在するお店で自店に影響があるお店(※①)になります。
商圏とはパチンコ店に限らずお店として商売を行う場合は必ず存在するお客さんが来るであろう範囲になります。
商圏は基本的にグランドオープン時に概ね確定し、競合店の出店や道路の拡張等の条件によって変化していきます。
なので、稼動調査に行く時点での商圏に合わせて『行くお店』を決める必要があります。
(商圏の設定等に関しては後日記載してみようと思っています)
商圏内に存在するからといって全てのお店に行く必要は私は無いという派閥でした。
例えば自分のお店が300台クラスで商圏内に2000台のお店が有った場合、そもそも競合(ライバル)として成り立っていないですよね(※①)
こんな場合はたまに店長が見に行けばいいんじゃないかと考えていました。
また、いつ行っても十数人しかいないような店舗に毎日行く必要も無い気がしてそういうお店にも基本的には行きませんでした(※②)
ようは、近くで自分のお店のお客さんを取られてしまう可能性があるお店、逆にお客さんを取れる可能性があるお店を選定することで『行くお店』を決めます。
※①商圏の力を知るために自店と競合関係に無いと考えられるお店にも行く必要はあります。
※②いつ行っても10人位しかいない様な店舗に毎日稼動を取りに行く奇特なお店も存在します(笑)。
決められたことは何の疑問も無くやり続けるという悪い見本です(笑)
『行く時間』を決める
『行くお店』が決まったら次に『行く時間』を決めます。
基本的に同時刻の稼動を比べないとあまり意味の無い数値になってしまうからです。
基本的には1日2.3回のペースで競合店に向かう感じです。
私は1日2回、昼と夜のピークタイムの稼動を取りに行ってもらってました。
これは会社によってまちまちで、私の体験したすごいな~と思う会社は毎時間来ていました。
毎日そんなに人数を数えていったい何に使っているんだろうと逆に気になってしょうがない状況でした(笑)
稼動の厳しい状況の店舗にいたときには朝の入場を毎日見に来る店舗があったのですけど、そもそも数人の入場で終わっていたので毎日見に来てもらって申し訳ないと感じたお店もありました(笑)
集めた稼動は何に使う
これは各店で異なるものですけど、基本的には『自店と競合店の力関係を計る』『市場の客数推移を確認する』等を行ってその後の営業方針を確定していくことに使います。
と、書きましたけどちゃんと分析して利用している店長は少ないんじゃないかな~と思います(笑)
前述の毎日毎時間稼動調査に来ていた店舗も特に何かを仕掛けてくること無く何年も繰り返していましたし。。。
基本的には『市場客数が少なくなっているから自店の客数減少はしょうがない』『自店の顧客が減った分は競合店に流れたわけではない』等の言い訳作りに使われているのではないでしょうか(笑)
各店の店長が稼動調査の数値をしっかり分析してそれを営業に生かせていたらこんなにパチンコユーザーの減少には向かってなかったでしょうから。。。
商圏内の出玉状況を含めて稼動調査を生かして顧客減少対策で『玉を出す』という判断をする店長が増えることを切に願います(笑)
稼動調査のトラブル
私が経験した稼動調査のトラブルをいくつか紹介します。
他店スタッフ追い返し事件
結構前の話ですけど、まだイベント全盛期のお話。
その日も競合店で○○の日というイベントが開催されていました。
そのお店は○○の日にそのイベント名が記載されたポロシャツを着て営業を行っていたのですが、何を考えたのかそのままの格好で私の店舗に来やがったんです!
私の店舗で○○の日を宣伝して回るのと同じことですよね。
稼動調査はお互い様とはいえ流石に頭にきたのでそのスタッフをつまみ出してやりました(笑)
どこの世の中にも常識の無いやつっているもんだなという実感をした事件でした。
バス追突事件
郊外店になると車客が多くなり商圏を広く設定します。
そのため稼動調査も車で向かうことがあります。
当日も軽自動車に乗ったスタッフが定刻に競合店に向かっていったのですが、通常戻ってくる時間に戻ってこない。
心配になって
電話をしても出てくれない。
いよいよ探しに向かおうとした時にスタッフから電話が入りました。
『すみません。バスに突っ込んじゃいました』
稼動用紙を見ながら運転していたらしく、止まっているバスに気付かず、気付いた時には止まれない距離まで迫っていて追突。
幸いにも怪我は無かったのですが、軽自動車でバスに挑んだものですからフロントはべっこり。
自走できる状況ではなかったのでレッカーのお世話に。。。
稼動行く度にサボる事件
稼動に向かう際に毎回こっそりタバコを持って行って街の喫煙所で一休み。
慣れてくると数えるのも早くなるからタバコ1本2本吸ったところでばれません。
まあ、これは私の若いころのお話ですが(笑)
まとめ
パチンコ店で他のお店のスタッフがいる理由はご理解頂けましたでしょうか?
他のお店でかなりの頻度で見ることがあった場合は、その店舗の店長はよっぽど優秀かはたまたよっぽど…かのどちらかということです(笑)